中学入試の直前に小学校へ行くべきか?という質問は毎年何件もある質問事項です。
建前
塾で授業や進路指導を担当する者として、公教育は何よりも優先すべきであること、また、入試直前の落ち着かない状況を普段の生活を維持することで平静を保つことが合格への近道であるということで、小学校には行ってくださいとお話ししています。
しかし、個別面談等では、建前をお話しした直後に、私の率直な意見ということで次のようにお伝えしています。
本音
中学受験をする生徒にとって、中学受験というイベントは人生の中で10本の指に入るほど重要なイベントです。
そのような重大なイベントに向けて必死で頑張ることは、「準備の重要性を経験しておく」という意味で、子供の将来のためにも必要です。
また、入試直前で尻に火がついた状態になっていますし、私の経験上、中学受験生の学力が一番伸びる時期は入試直前の1ヶ月です。
自分の年間偏差値よりも10くらい高い学校に合格した生徒は「生きていくのに必要な食事、睡眠、トイレ、風呂などの時間を除き、ずっと勉強してた」とも言っていました。
そんな時期に学校に行く方がどうかしてると個人的には思っています。
小学校へ行くべき時
何をやってもうまくいかない、暗記しようとしても覚えられない、手が震えて問題が解けない、など精神的に参ってしまい明らかなスランプ状態になってしまった場合、このままずるずると入試まで過ごすくらいなら、小学校に行ってリフレッシュできるなら行くべきです。
こんな時はディズニーランドにでも行って、丸一日勉強せずに倒れるまで遊び尽くした方が、小学校に行くよりも100倍リフレッシュできます。
遊んだ負い目もあったりするので、その後、受験勉強に復帰し、それまで以上に集中して勉強して合格を勝ち取った生徒は結構います。
小学校に行かない時の過ごし方
小学校に行かない場合、家でひたすら勉強することになるわけですが、受験生によってはかなり息が詰まり辛い時期だったという感想をよく聞きます。
特に、保護者が神経質になっている場合は気をつけなくてはいけません。
勉強しなければいけない一方で、保護者の顔色も窺わなければいけない状況もあったりして、それが一番しんどかったということです。
塾に行く日はもちろん、塾がない日でも一日に2回は必ず外に出て、最低でも5分間散歩するとリフレッシュできるので実践してください。
コロナ以後
コロナ以後は、小学校によっては、学校に来るのか来ないのかのアンケートがあるようです。
小学校としても、小学校のクラスでコロナやインフルエンザが蔓延し、罹患して入試を受けられなくなった場合の責任は負えませんので、内心「来ないでほしい」と思っている先生も多いです。
どのくらいの生徒が休んでいるか
実際にどのくらいの受験生が、入試直前の1月に休んでいるかというと、コロナ前までは受験二週間前からは4分の3くらいの受験生が小学校を欠席しています。
2022年の入試ではコロナ蔓延の真っ只中だったので、ほぼ全員が年明けから小学校を休んでいました。