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中学入試 複数回入試の優遇措置を完全解説

中学受験で複数回入試を活用すれば、合格のチャンスが広がるかもしれません。しかし、その仕組みや優遇措置は学校によって様々です。加点方式やボーダーライン優遇、良いとこどり方式など、知っておくべき制度とそのメリット・デメリットを徹底的に解説します。

多くの私立中学校では、複数回の入試機会を設けており、その中には複数回受験をした受験生に有利な優遇制度を導入している学校も少なくありません。

今回は、そんな複数回入試の優遇措置について詳しく解説していきます。

複数回入試の概要

中学入試では、1回の募集で生徒を集める学校は少数派です。多くの学校が午前入試と午後入試の2回、あるいは日を分けて複数回の受験機会を設けており、多い学校だと7回も入試があります。

これは、受験生に対して、より多くのチャンスを与えるとともに、学校側にとっても優秀な生徒を確保しやすくするというメリットがあります。

複数回入試の優遇措置とは?

複数回入試の優遇措置とは、その学校に入学したいと熱望し、複数回の受験をする生徒に対し、何らかの優遇を与える制度のことです。

これは、その学校への入学を強く希望する受験生を評価し、チャンスを広げるために設けられています。

もちろん優遇措置が一切ない学校もあり、実際に優遇措置がある学校とない学校では半々くらいだと思います。

優遇措置は大きく分けて4種類あります:

  1. 加点方式
  2. ボーダーライン優遇
  3. 追加合格優遇
  4. 良いとこどり方式

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

加点方式

加点方式は、2回目以降の入試で得点に一定の点数を加算する制度です。加点の幅は学校によって異なり、2点から30点程度までさまざまです。

ちなみに2点か・・・と思われるかもしれませんが、人気のある学校では1点の中に20人くらいの受験生がひしめいていたりするので、2点の加算でも非常に大きな影響があります。

加点方式を取り入れている学校

  • 桜美林中学校:2回目以後に10点加点
  • 栄東中学校:特待入試で30点加点
  • 成城学園中学校:1回目の得点の5%を2回目に加算
  • 攻玉社中学校:同時出願の受験生のみ
  • 芝中学校:加点の点数は非公表
  • 東京都市大学附属中学校:回数により2点から5点
  • 明治大学中野中学校:2回目入試で3点加算
  • 実践女子学園中学校:第5回・6回入試において、それまでの受験回数によって加算

※必ず願書等で確認をしてください。

加点方式のメリットとデメリット

加点方式の最大のメリットは、優遇の度合いが明確であることです。具体的な点数が加算されるため、受験生は自分の立位置を把握しやすくなります。
また、2回目以降も頑張る動機づけになり、学校への熱意をアピールする機会にもなります。

一方で、デメリットとしては加点を過信して準備が疎かになったり、甘えがでたりする危険性もあるため、注意が必要です。

ボーダーラインにいた際の優遇

合格ラインぎりぎりの得点帯にいる受験生の中で、複数回受験者を優先的に合格させる制度です。
例えば、合格ライン175点で20人の受験生が並んだ場合、複数回受験者を優先的に合格させるというものです。

ボーダーラインでの優遇がある学校

  • 明治大学附属明治中学校
  • 芝中学校
  • 青稜中学校
  • 暁星中学校
  • 巣鴨中学校
  • 世田谷学園中学校
  • 鴎友学園女子中学校
  • 大妻多摩中学校
  • 東洋英和女学院中学校
  • 國學院久我山中学校
  • 山脇学園中学校

※必ず願書等で確認をしてください。

ボーダーライン優遇のメリットとデメリット

ボーダーライン優遇のメリットは、僅差で不合格になるリスクを軽減できることです。受験生にとっては最後の望みとなります。

しかし、デメリットとしては制度の不透明性が挙げられます。
自分の得点はもちろん、具体的な基準が公表されないことが多く、受験生にとっては予測が難しい面があります。
また、そもそもボーダーラインに到達できていない場合はこの優遇措置の恩恵を受けられないため、期待と現実のギャップに注意が必要です。

追加合格を出す際の優遇

正規合格者の入学手続き状況によって追加合格を出す際に、複数回受験者を優先的に選考する制度です。

しかし、正規の合格者で定員を充足していた場合、追加合格はありません。
どこの学校もできるだけ追加合格を出さないように合格者数を調整しているので優遇措置といっても名ばかりになってしまっている学校も結構あります。

追加合格優遇のメリットとデメリット

追加合格優遇のメリットは、正規合格できなかった場合の最後のチャンスとなることです。複数回受験の努力が報われる可能性があり、学校への熱意が評価される機会にもなります。

一方で、デメリットとしては不確実性が高いことが挙げられます。追加合格自体が出ない可能lもあり、合格発表後も不安定な状態が続くため、受験生とその家族にとっては心理的負担がかなり高いです。

良いとこどり

複数回の入試結果から、各科目の一番良い得点を採用して合否を判定する方式です。

例えば、1回目の入試では国語が高得点であった一方で算数が振るわす不合格になり、2回目では逆に算数が高得点で国語が振るわなかった場合です。

2回目で単純に合算すると不合格になる場合でも、「良いとこどり」では国語は1回目の得点、算数は2回目の得点、というように高い方の点数を採用することで合否を判定してくれるという制度です。

良いとこどりを採用している学校

  • カリタス女子中学校
  • 聖セシリア中学校
  • 玉川聖学院中学校
  • 聖園女学院中学校
  • 横浜女学院中学校
  • 湘南学園中学校
  • 八雲学園中学校

※必ず願書等で確認をしてください。

良いとこどり方式のメリットとデメリット

良いとこどり方式の最大のメリットは、受験生が最大限の実力を発揮できる機会が得られることです。

1回目で振るわなかった科目のみを2回目で良い点数が取れるように、短い時間でピンポイントで調整すれば1回目よりも高得点を期待できます。

しかし、国語はすごく出来るが、算数が全くできないなど科目間のバランスが非常に悪い生徒については、全部の回を通じて算数の得点が期待できないため、良いとこどりのメリットが活かせないこともあります。

複数回受験で成長することも

学校によっては、1回目に出題した問題と似たような問題を2回目以後の入試で出題する学校もあります。

9月から12月までの段階で過去問を解く際に、同じ年度で1回目や2回目がどう違うのかを確認しておきましょう。もし同じような問題が出題されているのであれば、受験した入試問題の見直しと、類題演習を淡々とすれば次の入試での合格点を取れる可能性が高くなります。

短い時間でも「類題演習をした」という事実と、実際にその学校の入試を受けたという経験が大きな自信となり合格へとつながります。

注意点:優遇措置の対象条件

優遇措置を受けるためには、最初の出願の時点で複数回の願書を同時に提出する必要がある学校もあります。

その学校が第一志望だという意思表示を、最初から複数回出願という形で表明しておかないといけないのです。

年度によって対応が異なる場合もあるので、必ず募集要項を確認しましょう。

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