A3プリンタとは
今回の記事では中学受験生をもつ家庭のためのA3プリンタ導入のメリットや、その活用法をお伝えします。
今回の記事でいうA3プリンタとは、下記の機能を備えたものになります。
- A3サイズまでの用紙に対応した印刷機能
- A3サイズの用紙までを収納できる用紙トレイ
- A3サイズの原稿をスキャンして、コピーをしたり画像を取り込むことができる機能
その多機能性と大判印刷能力により中学受験だけでなく普段の生活や仕事をする上でも大きなサポート役となってくれます。
ただ、製品サイズが幅50cmを超え、奥行きも深いので置き場所を考えなくてはいけません。
しかしながら、その大きさに見合うだけの働きをしてくれる頼もしいアイテムです。
A3プリンタ導入のメリット
1. 多様な教材サイズへの対応
中学受験の学習教材は、A4サイズに収まらないものが多くあります。特に、塾で配布される教材や問題集は、見開きでB4やA3サイズであることが一般的です。
A3プリンタを導入することで、これらの教材を簡単に印刷・コピーができるようになり、学習の効率が大幅に向上します。
例えば、志望校が配布している過去問をコピーしたり、PDFで公開している過去問等を実寸大で冊子印刷することができます。
これにより、本番さながらの環境で演習を行うことが可能になります。
2. コスト削減
コンビニだと白黒で1枚10円、カラーで1枚50円〜です。受験生によっては入試本番までに数千枚印刷することを考えると、印刷コストが積もり積もって大きな負担となります。
コンビニでのコピーと比較すると、長期的にはA3プリンタの導入がコスト面で有利になることが多いです。
私が受け持つ生徒の家庭では、1ヶ月に500枚は印刷するそうです。勉強だけで使うわけではなく、パパやママの仕事にも使うそうなので一概に受験のためとは言えないまでも相当な量です。
利用する用紙にもよりますが、A3プリンタだと用紙代を含めて1枚2円〜4円程度なので、プリンタの購入費という初期投資を考えても料金コストは抑えられます。
3. 時間の効率化
必要な時にすぐに印刷できるため、いちいちコンビニまで行ってコピーをする時間を節約できます。
特に、受験が近づくにつれて忙しくなる時期には、限られた時間の効率化が非常に重要です。
コンビニでたくさん印刷しようとしても、他のお客さんがいると気になってしまい焦ったりしてうまくコピーが取れなかったりして時間を浪費する、なんてこともなくなります。
4. 学習環境の向上
自宅で必要な教材を即座に印刷できることで、子どもの学習意欲を維持しやすくなります。
子どもたちは、自分のペースで学習を進めたいと思っていますが、教材が手元にないと、つい勉強が後回しになってしまうことがあります。
A3プリンタがあれば、必要な時に必要な教材をすぐに印刷できるため、学習の流れを途切れさせることなく、スムーズに進めることができます。
また、保護者も子どもの学習状況を把握しやすくなり、適切なサポートが可能になります。
A3プリンタの効果的な活用法
1. 過去問題の実践
A3プリンタを使用することで、過去問題を実物大で冊子のように印刷し、本番さながらの環境で演習することができます。
これにより、試験本番での時間配分や解答用紙への記入にも慣れることができます。
特に、受験直前期には、以前やった過去問を再度取り組むこともあり、実践的な力を養うことができるため、A3プリンタの導入は非常に効果的です。
2. 弱点補強のための教材作成
テストで間違えた問題や苦手な分野の問題を印刷し、オリジナルの復習教材を作成できます。
これにより、効率的な弱点克服が可能になります。例えば、算数の図形問題や国語の文章問題など、特定の分野で苦手意識を持っている場合、関連する問題を集めて印刷し、まとめて復習することで、理解を深めることができます。
こうした工夫が、子どもたちの学力向上に寄与することになるのです。
3. まとめノートの作成
私の長い受験指導経験から、手書きでのまとめノートの作成はすすめてはいません。
しかしながら、重要事項をまとめたものをぱっと見れるようにファイリングしておくことは大事だと考えています。
塾の教材やノートから重要事項をコピーしてファイリングすることで、コンパクトなまとめノートを時間をかけずに作成できます。
これは、試験直前の総復習に非常に役立ちます。
特に、受験が近づくにつれて、学習内容が増えていくため、情報を整理してまとめておくことは重要です。
A3プリンタを使って、必要な情報をすぐに印刷し、整理することで、効率的に学習を進めることができます。
4. 図形問題の学習サポート
算数の立体図形や平面図形の問題を解く際、重要なポイントは図に長さ、角度、面積などの情報を適切に書き込むことです。
大きな図を使用することで、以下のような利点があります。
- 視覚的な理解が容易になる
- 図形の全体像がつかみやすくなる
- 問題の解答の精度が向上する
- 子どもたちが自信を持って問題に取り組めるようになる
このように、図を効果的に活用することで、図形問題の理解度が深まり、子どもたちの学習効果も高まります。
図形の問題に取り組む際、テキストの図が小さすぎて理解しにくいことがあります。
過去問題集などは紙面の都合で4分の1くらいのサイズで図を掲載している時もあります。
そんな時、A3プリンタが役立ちます。
- 図を簡単に拡大コピーできる
- 大きなサイズで印刷できる
これにより、図に書き込みながら学びやすくなります。
A3プリンタは、特に図・グラフがある問題を得意にしていく際に便利なツールなのです。
おすすめA3プリンタ
brother MFC-J7500CDW
迷ったらこの機種を買ってください。
この機種のおすすめポイントは下記の通りです。
低印刷コストと大容量インク
カラー約5,000枚、ブラック約6,000枚の印刷が可能な大容量インクカートリッジに対応しており、低ランニングコストを実現しています。
インク代はカラー印刷は約4.1円(税込)/枚、モノクロ印刷は約0.8円(税込)/枚です。
高速印刷
1分間にA4サイズのカラーおよびモノクロを約30ページ印刷できる高速印刷が可能です。
業務用の複合機と遜色ないスピードで印刷でき、プリンタの前で待つ必要はありません。
多機能性
A3対応で、FAX、コピー、スキャナ、自動両面印刷、同時両面スキャン、さらに自動原稿送り装置(ADF)まで備えています。
もはや会社にある業務用複合機です。ババやママの仕事でも重宝するはずです。
耐久性
インクジェットで約30万ページの高耐久を誇り、長期間の使用が可能です。
使い方にもよりますが大学受験まで使えるのではないでしょうか。
便利な操作
操作画面も見やすく、インク交換や用紙補充がプリンタ前面から簡単に行えます。
以上より、MFC-J7500CDWは高いパフォーマンスとコスト効率を提供するプリンターとして一番おすすめできるA3プリンタです。
ちなみに、少し高いですが、brother MFC-J7600CDWもあります。
違いは。2段用紙トレイか3段用紙トレイかという部分だけです。
3段用紙トレイがついたこのA3プリンタはA4、B4、A3の用紙をストックできる点で魅力的ではありますが、高さが10センチ大きく、置く場所によっては子どもがコピーを取れないかもしれません。
EPSON PX-M6711FT
プリンターはEPSONでという方にはこちらがおすすめです。
brotherのA3プリンタよりも横幅が小さいく51.5cmです。
brotherは幅が57.6cmあるので置き場所に制約がある場合は考慮に入れても良いです。
ただ、値段がbrotherのものより1.5倍は高く、2020年に発売という点で若干の古さが否めません。
brother、EPSONどちらの機種もコスト面、機能面での差が僅かです。
あえて違いを強調すると、横幅、カラー印刷でのコスト、インクの補充方法、値段、どちらのメーカーが好きかどうか、ということくらいです。
PX-M6711FTには以下のようなおすすめポイントがあります。
低印刷コストと大容量インク
- A4カラー文書が1ページあたり約2.0円(税別)、A4モノクロ文書が約0.8円(税別)という低印刷コストを実現しています。
- 大容量インクを搭載しており、A4カラー文書をカラーインクで約6000ページ、ブラックインクで約7500ページプリントできます。
多機能性
- A3ノビサイズまでのプリントに対応し、プリント/スキャン/コピー/FAX機能を1台に集約した複合機です。
- 550枚の大容量給紙トレイを搭載し、用紙交換の手間を省けます。
- A3自動両面印刷に対応しており、用紙コストの削減や手間の軽減に貢献します。
高品質印刷
使いやすさ
上位機種
値段が4万円ほど高価なPX-M6712FTという上位機種もあります。
印刷スピードが若干速く、印刷解像度が高いという違いがあります。
Canon TR9530a
Canonの機種では今回の要件にあうA3プリンタを見つけられませんでした。
しかし、どうしてもCanonという方のために紹介すると、TR9530aになります。
コピーはA4サイズの原稿までなので、冊子を見開きでコピーしたい時に手間がかかります。
またインクがカートリッジ式なので他の機種よりもコストがかかります。
メリットは、コピーサイズをA4までと割り切っているため、ブラザーやエプゾンの機種よりも圧倒的に小さい点です。
一般的なA4プリンタにA3用紙に印刷できる機能がついている思った方がよく、A3プリンタをおすすめする今回の記事内容からすると的外れな機種になります。
中学受験後の活用
A3プリンタは中学受験後も様々な場面で活用できます。例えば、以下のような場面での利用が考えられます:
- 中学校の課題や宿題の印刷:中学校に進学すると、課題や宿題が増えるため、A3プリンタを使って必要な資料を印刷することができます。特に、理科や社会のまとめプリントなど、大きなサイズの資料が必要な場合には非常に便利です。
- 部活動の資料作成:部活動に参加する際にも、練習メニューや試合のスケジュールなど、さまざまな資料を印刷する必要があります。A3プリンタがあれば、これらの資料を簡単に作成できます。
- 家族全員での使用:A3プリンタは、子どもだけでなく、家族全員で活用できるため、非常にコストパフォーマンスが高いです。例えば、保護者が仕事で必要な資料を印刷する際にも役立ちますし、趣味の活動や家庭のイベントのための資料作成にも利用できます。
まとめ
中学受験生をもつ家庭にとって、A3プリンタは単なる印刷機器以上の価値があります。
A4プリンタと比べ、A3プリンタはビジネス用途で開発されているため、大きなサイズ対応、高速印刷、高解像度、そして優れた耐久性を誇ります。
これらの特徴は、中学受験の準備において大きな助けとなるでしょう。
多くの家庭が小学6年生のタイミングでA3プリンタを導入しています。時間的、金銭的コスト、そして利便性を考慮すると、もっと早く購入しておけばよかったとの声もよく聞きます。
中学受験を控えた家庭には、ぜひ導入をおすすめします。