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0は整数です!!
整数であることを迷う理由
「0は整数ですか?」という質問は、中学受験を控えた子供たち、また子供と接する大人からも毎年何件も寄せられる算数の中でも最も基本的な疑問です。
小学生はともかく、大人までもがこの疑問を持つ理由として、以下の4つが考えられます。
1. 自然数の存在
自然数は1, 2, 3, …といった数のことで、物の個数を数えたり、順番を示したりする際に使われます。自然数のことを正の整数ともいいます。
このことから、自然数と整数を混同していたり、「正の整数」と「整数」を混同されている方が結構います。
2. 小学生は負の数を学習しない
小学校では負の数を扱いません。よって、そこから飛躍して0が整数ではないと勘違いしている場合があります。
3. 小学校では倍数の学習で0倍がない
小学校で学ぶ倍数は1倍、2倍、3倍と続き、0倍が扱われません。一説には0倍を扱うと最小公倍数が小学生にとってややこしくなるためと言われています。
このため、0の存在感が薄れてしまいます。
4. 単に忘れている
基本的な数学概念を忘れてしまっている場合もあります。
特に、小学校や中学受験では負の数を使わないため、子供に算数を教える際に迷う原因となります。
自然数と整数の違い
自然数とは
自然数は1に1を加えていくことで得られる数です。つまり1, 2, 3, …といった数のことです。
これらは正の整数であり、分けられない物の個数を数えたり順番を示したりする際に使用されます。小学校では負の数を扱わないため、自然数だけが強調されることが多く、小学生と接する大人も自然数と整数を混同しがちです。
整数とは
整数とは負の整数、0、正の整数をすべて含む数の集合です。つまり、… -3, -2, -1, 0, 1, 2, 3 …と続く数が整数です。
このように、整数には0も含まれているのです。
実際の中学入試では
実際の中学入試では、0が整数か否かを問う問題はほとんどなく、0が整数かどうかを気にしなくても解ける場合がほとんどです。
問題文には「1以上の整数において」とか「1以上の整数のうち〜を答えなさい」などのように0が入ったり、入らなかったりを条件にしている場合が多いです。
ある学校の入試問題の一部を抜き出すと「いずれかの位に0を含む整数を小さいものから順に並べると,10,20,……,100,101、102,……,110,……となります。」とあります。
例がなければ1番目が0なのか迷うと思いますが、10、20、…と具体的に書かれているので問題を解く上で迷うことはないのです。
最上位生の中でも0が整数かを問うと、自信を持ってYESと言えない生徒もいます。
これは0が整数かどうかで迷う問題に触れた経験が非常に少ないからだと思います。
なぜ0が整数であることが重要なのか
中学受験においては0が整数であるかどうかを気にする必要がないと言い切ってしまう人もいます。
ただ、数学において0が整数であることは非常に重要です。
例えば、加法や減法の演算において0は中立的な役割を果たします。
何かに0を加えても元の数は変わりませんし、何かから0を引いても同様です。
この性質は数学的な操作や理論を理解する上で基本となります。
また、整数という概念は代数学や数論など、中学、高校、大学へと続くより高度な数学の基礎を形成しています。
中学受験の学習段階で、自然数とは異なる広い範囲を理解することで、中学受験やその後の数学学習における基礎力を高めることができるようになるでしょう。
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